世紀末の果てに  【北斗の拳】

W.あの人達のその後

 アニメ「北斗の拳」と「北斗の拳2」にわたって登場した4人の主要キャラクターは、原作では一体どんな結末を迎えたのでしょうか。簡単な紹介と、コミックで最後に遺した言葉。

 

【バット】・・・生存
 「北斗の拳」では少年、「北斗の拳2」では青年に成長したバット。原作最終のエピソードでは主役のケンシロウを食うほどの活躍を見せました。
 ボルゲの手にかかって仮死状態に陥り、誰もが絶命したと思いましたが、ケンシロウの突いた秘孔により蘇生しています。最後の最後でリンの愛を勝ち取り、長年の片思いを見事成就させました。

 初登場時は単なるコソ泥小僧に過ぎなかった彼ですが、いつしか愛する者のために命を捨てられるまでに成長していました。本人も述懐している通り、ケンシロウとの出逢いが彼の人生を大きく変えたのです。
 

「さ…さようなら…」

 

【マミヤ】・・・生存
 基本的にキャラを使い捨てる傾向がある北斗の拳において、メインの3人を除くと最後まで活躍の場が与えられていた異例の存在。
 牙一族壊滅後は武器を捨てて一人の女性に戻りましたが、最終エピソードではバットとの友情のために決死の覚悟でボルゲと戦いました。戦場を離れてからかなりのブランクがありましたが、内に秘めた熱い魂は未だ失われてはいませんでした。
 最後はリンと共にバットの蘇生を見届けています。
 

「ケ…ケン!!」

 

【リン】・・・生存
 「北斗の拳」では少女、「北斗の拳2」では大人の女性に成長したリン。ユリア亡き後は、主役級の猛者から狙われるというポジションを引き継ぎました。
 終盤ではカイオウに記憶を奪われ、さらにはバットにまで記憶を奪われるという悲惨な経緯を辿ります。何とか最後に記憶を取り戻し、ようやくバットの一途な愛を受け入れます。死んだと思っていたバットが蘇生した瞬間には、歓喜の余り号泣しました。
 

「はああバット!!」

 

【ケンシロウ】・・・生存
 基本的に無口かつ無表情で、悪に対しては一片の情け容赦もしないクールな拳士。最強無敵の印象が強いものの、物語中では少年時代を含め、実に4度の惨敗を喫しており、その内2回は瀕死の重傷を負っています。しかし同じ相手には2度と負けなかったことこそが、彼の真の強さなのでしょう。
 結局カイオウを倒した後は、ケンシロウに匹敵するほどの強敵はもはや現れませんでした。そして後継者を定めないまま物語は幕を閉じましたが、あるいは伝承者の厳しい宿命を自分の代で断ち切るため、この最強の北斗神拳を封印してしまうつもりなのかも知れません。

 エンディングでは、この世界ではお決まりの悪党を粉砕し、あの決めゼリフで長きにわたるストーリーを締め括っています。
 

「おまえはすでに死んでいる!!」