それからのクラリス  【ルパン三世 カリオストロの城】

V.潜入!カリオストロ城

1.クラリスとの邂逅

 ルパンより城内の見取り図を受け取り、かつてのルパンと同じくローマ水道を伝って城内に潜入します。ところが給水塔には銭形警部の姿が。爆弾テロ事件発生を受けて、彼も捜査に参加しているようです。
 慎重に先へ進むと、中庭で一足先に潜入していた次元と五右ェ門に遭遇します。以前ゴート札を製造していた地下工房の調査へ向かう2人とは一旦別れ、いよいよ城内に侵入。そして遂に3階のクラリスの部屋へと到達します。

「こんな夜更けにどなたですか?」 「――ドロボウです」

 ルパンから預った手紙をクラリスに渡し、城内に不穏な動き、すなわちジョドーが陰謀を企てていることも伝えます。すると今度はクラリスから、ジョドーの陰謀の正体を突き止めて欲しいとの依頼を受けます。

 クラリスと別れ、城内を探索していた主人公は不二子と出会います。彼女もまた以前と同じ様に召使いとして城内に入り込んでいました。不二子の話によれば、どうやらジョドーの目的はカリオストロ城の真の宝を探し出す事にあるようです。その真の宝とは湖底から現れたローマ遺跡ではなく、「賢者の石」と呼ばれるものであり、いかなる願いも叶う万能の秘石だとか。不二子もそのお宝を狙っており、宝そのものに興味のない主人公と一時共同戦線を張ることになりました。

2.伯爵の影

 再び城内での捜索を開始し、次々と陰謀の証拠を集める主人公。クラリスに、ジョドーがゴート札の製造を再開した事、そしてジョドーと手を組んでいるのがあの大司教であることを伝えます。しかしジョドーもまた城内に不審者が侵入している事を察知し、クラリスを北の塔に幽閉してしまいました。

 賢者の石の手がかりを求めて、不二子と共に亡き伯爵の部屋を探索。王家専用倉庫で「賢者の石の記録」を入手しました。しかし記録は古代のゴート文字で書かれており、合流したルパンにも解読は不可能。そこで、クラリスなら分かるかもしれないと、3人はクラリスの救出を目指します。

 北の塔に乗り込んだ3人でしたが、そこにはジョドーと大司教、大勢のカゲ達が待ち受けていました。ルパンと不二子はなす術なく地下幽閉壕へと落とされます。クラリスは別室へと連れて行かれ、1人残された主人公は、ジョドーと大司教に「賢者の石の記録」を奪われてしまいました。

 そのまま北の塔に閉じ込められましたが、そこでクラリスの残していったメモと、賢者の石を手に入れるための必須のアイテム「乙女の涙」を入手します。

3.真の宝を目指して

 幽閉壕から脱出したルパンに助けられると、オートジャイロでそのまま時計塔へ向かいます。内部で再び対峙するルパンとジョドー。そこへ地下工房の破壊に成功した次元と五右ェ門も駆けつけました。
 ジョドーが賢者の石を狙う理由は伯爵の復活。そのためにはもはや手段を選ばず、秘密を握るクラリスをも手にかけようとします。主人公はクラリスを救うために、乙女の涙をジョドーに渡しました。

 そして遂に姿を現した真の宝「賢者の石」。手に入れた大司教は歓喜して、夜明けの太陽に石をかざし、神に感謝を捧げます。ところがその瞬間、賢者の石はみるみる内に砂へと変わってしまいました。闇の力によって成立する石は、太陽の光に耐えられなかったのです。

 かくして真の宝を巡る争いも一応の決着を見たのですが、石を使って主人公の記憶を取り戻すことも出来なくなってしまいました。そんな主人公にルパンは語りかけます。

「もうしばらく俺達と一緒に暴れ回ってみっか?」

 こうして一つの物語が終わり、ルパン一家の新たな冒険が幕を開けました。

4.本当の再会

 目が覚めると、主人公はバーチャルゲーム館のゲームルームにいました。そう、全てはゲームの中での出来事。つい先程まで擬似体験していた一大活劇の余韻に浸りつつ、再び観光地巡りを始めます。
 最後には、一般公開されてさながらミュージアムの様なカリオストロ城の中を訪ね歩きます。ガイドの話によると、今日は偶然にも北の塔にクラリスがいるとのこと。

 早速北の塔に向かい、中を見て回る主人公ですが、不思議と懐かしさを感じます。そういえば、仮想世界でルパンから渡された城内の見取り図も、なぜか手元にあります。奇妙な既視感を覚えつつ部屋を出ると、そこには現実世界では初めて会うクラリスがいました。彼女は言います。

「ようこそカリオストロ城へいらっしゃいました。
このお城は・・・まぁ、貴方でしたの!」

 主人公を見て驚くクラリスは、おかげで今度こそジョドーも改心し、大司教も公国に残ってくれたと感謝の意を表します。

「え・・・・! あれはバーチャルゲームの中の出来事では・・・・?」

 戸惑う主人公に、クラリスは優しく微笑みかけるのでした。